saikorohausuの日記

怠惰を求めて

シン・エヴァンゲリオン感想 内容言及あり

3/8公開初日、唐突にひとり時間が取れるチャンスが訪れ映画館へ駆け込んだ。

急に決行したとはいえ、きっちり一番大きなスクリーンでの上映回を狙う。

 

因みに私は劇場版から見始めてアニメ版はありがとうくらいしかロクに知らない完全なるニワカである。

個々のシーンを思い出すままに、日常の記録とともにメモしていく。

中身のこと書いてるからネタバレNGな人はUターン。

 

ちょうど昼を挟む時間帯だったので、長時間映画の御法度である飲み物とフードを売店で買う。まあ元々、映画館での習慣なもので。

しかしうっかり音の煩いナチョスチップを選んでしまい後悔。やべー延期しまくったエヴァの公開初日に来る人たちの邪魔をしてはいけない。

でもこれ映画館が提供してる商品だから。主に音の激しいシーンに紛れて食した。

途中、トイレ退席は絶対したくなく飲み物はちびちび飲んだ。

 

さて冒頭、心なしか映画予告も少なく、巨神兵みたいな短編もなく、ばばーんと「これまでのエヴァンゲリオン」の文字が出てきて超安心した。

やさしーー!ありがとう!!

なぜなら前作から月日も経っており色々と過去のおさらいをしてからじゃないとさっぱりわからんまま終わるのではと危惧していたからだ。まさか公開初日に見られるとは思ってなくてなんにも復習してない。

この冒頭、エヴァといえばこれ!っていうお決まりのセリフがバンバン飛び出すダイジェストコーナーとしても楽しかった。

 

んで前半いきなり青い空。戦後かと見まごうような風景。

戦後って古いか、現代の復興かな。

まさかの田植え、それどころかどんくさく尻もちつく姿まで見られるとは。

これシンジくんの夢か?いやまさか、と疑う。

レイのそっくりさんはあざとすぎるほどベタな反応を連発する。

温かくパワフルなおばちゃんたちや懐かしい自然はまんまジブリ的である。

 

鈴原は診療所のドクターに。人望で村人に頼られてるのがいかにもぴったりな姿。

ちょいちょい微妙な関西弁にモヤモヤしつつも、でも"エヴァー"だってあえてのエヴァーらしいし、と自分に言い聞かせる。

その妻はしっかり者の委員長。我が子だけでなくレイに対しても母らしすぎる表情。

暗い部屋にこそっと移動して授乳してるんだけど、このシチュエーション自体にすごく母性の汁と匂いが溢れ出していて、3人子どもがいる私はなぜだかウプッとお腹いっぱいな感覚に襲われた。

ここだけじゃなく、娘のつばめのほっぺプニプニや赤ちゃんらしい表情やアーンと泣くシーンも。

 

お父さんうるさい笑。いつの人や。

鈴原家は朝ドラを見ているかのよう。

 

ケンスケ。放っておく優しさ。

パッとするタイプじゃなかったけど大人になってすごくいい男だって気づくやつ。あ、こんな男性に成長したんだーと思ったよく知らんくせに。

 

隅っこにくるまってうんともすんとも言わずゲロだけはするシンジに苛立つアスカ。

正直いつも通りのシンジくんに安堵する。ここだけ人間関係が成熟していない。

シンジに正論をまくし立てる姿は我が子に苛立つ自分自身と重なる。

 

ゲンドウの独白シーン。わっかりやすぅ!!!

理解しやすい言葉で、根暗の子どもにあるあるすぎる内面を語る。

特によその家やよう知らん親戚んち連れてかれるのが嫌だった、なんて普遍性高いエピソードだ。

そんなにわかりやすい解説してくれて大丈夫?罠?って心配になる。

その前段階では物理で親子対峙。

戦闘の場所が徐々に…あ、コーヒー…。

ラストのレイとシンジのシーンや着ぐるみケンスケもそうだけど、セットぶち破るとことかメタ!?これメタってやつ?

 

もろびとこぞりてが流れる。あ〜、当初の公開予定はクリスマスだったからな!って盛大な勘違いをする。

 

ゆいさんでかい。そんな見つめないで。

 

量子テレポートはジワジワきた。一番のお気に入りだ。

ヒュンッヒュンッて瞬間移動しててマリさんがこれじゃつかまえられやしないとか言ってる。

絶対、夫の前で真似してしまう気がする。

 

新しい槍作るのはグロく感じた。

私事だがうちの子どもは骨髄移植を目標に治療しているので、あのホネホネが血にまみれてねじねじしてるの、うげぇ、と生生しく思った。

あの中で日々生まれて増殖する悪性新生物が憎い。

 

実写の宇部庵野さんあの辺が出身なのか、へー。

宇部と言えばエンドロールにも名を連ねる宇部興産、は仕事で関わったことがあり、

当時スーパーで宇部興産製の台所用ラップを見かけて買ってみたことがある。

先方との話題作りにでもしようと下心で格安の98円を払ったがやはり値段相応のもの。

食器にはくっつかないくせにすぐクチャクチャになる、とても話のネタにできないシロモノだった。

 

最後はアスカとケンスケ、レイとカヲルくん、マリとシンジくんのペア。

へ〜〜色々あって結局落ち着くとこに落ち着くんだねえと脳内でおばちゃんの恋話を繰り広げる。

えっその2人なん?っていう意外性も妙にリアリティがある。

 

でもアスカがいないのは寂しいな。あんなにがんばり屋さんなのに。

んーでもどっかにいるのかな?レイは乗らない選択肢になれたんだよね。

 

全部、どストレートなストーリーだった。

まさか、ベタ、そんなことあったなーー!、の連続。同窓会か。

 

そして年月、成熟。私も彼らもみーんな年をとっていて、今作は受け止め方が全然違った。

作る側も、ぶっちゃけ本音ベースでこうだよねって話しかけてきてるように感じた。

 

大切なものは、失うもの。ずっとなんて無い。

こんなにも自分に重ね合わせるものだったかなー。

この映画、見るものから外に出てくるものになったな。

 

エンディングのBeautiful Worldが寄り添ってくれる。

うん、そうだよね。離れたくないなあ。でもどうにもならないな。

 

さて、アマプラで序破Qを見るとするか。

戦闘シーンが少なかったので破を見てスカッとしたい。

今作も冒頭ちょっと公開してるみたいよ。